ブログサービスと同じくしてSNSが日本で流行りだしたのは約4年前。現在では、SNSにおいてはGree(グリー)とmixiが日本における二強としてその存在感を堅持している。
mixiは先行者であったこともあり、爆発的なユーザー獲得数を見せたが去年の年初においてはPCからのPVががた落ちし、モバイルユーザーからの利用が主流になっていた。
しかしながら、mixiアプリのプラットフォームを提供することで、ゲームをPCから利用するユーザーが増え、PCからのPV数も若干持ち直している。
GREEについては言うまでもなく、「釣りゲー」が人気を博しメディア広告をガツガツ展開することで低年齢層からの支持を得ることができた。
売上形態については、mixiは広告がその殆どをしめ、一方のGREEではゲームからの有料課金が大きなパーセンテージを占めている。
SNSというくくりは同じであっても、上記2つのSNSのビジネスモデル(マネタイズ)は大きく異なっている点が特徴だ。
さて、ぱらぱらとニュースを見ていたところ、
Techcrunchに
アジャイルメディア・ネットワークの
徳力基彦氏が以下のような記事を寄稿していた。
■日本でFacebookの地位を獲得するのは、やっぱりmixiか、それともGREEか。
ただ、現時点においては、mixiとGREEは本質的には全く違うサービスと考えた方が良い。その利用者数こそどちらも1500万を超え、ある意味日本のネットのインフラ的サービスという印象のある数になってきているが、基本的なサービスの使い方を聞く限り、実際の利用者の意識は大きく異なるようだ。
誤解を恐れずに言い切ると、mixiがいわゆる人と人の関係性を表すソーシャルグラフを押さえ、利用者同士のコミュニケーションのインフラとして機能しているサービス。一方、GREEは、グリゲーに代表されるようにソーシャル性をもったアプリやゲームを楽しむためのサービスだ。いわゆるソーシャルグラフを元にしたコミュニケーションサービスとしての競争に、GREEは一度mixiに敗れた経緯がある。
まさにその通りだと思う。先ほども記述したがその点はマネタイズ(ビジネスモデル)の観点からもよくわかる。
さて、そんな日本におけるSNS二強に対しての海外勢は…というと、
Myspace、
Facebookともにふるわないのが現状だ。
2008/08/26に私がMarkezineに寄稿した記事によると、
海外発SNSの日本でのローンチがmixiよりも遅れたことも原因の1つであるが、最も言えることは「コミュニティ性質の違い」なのではないかと個人的には分析している。
例えば、海外SNSを例にとってみると、その性質は個人を中心にあらゆるものをオープンソーシャル化することで発展を遂げてきた。図にしてみると上記のような感じである。言うなれば、外へ外へと向けて繋がりを作り続けるオープン型コミュニティである。Twitterが爆発的に人気を博したのも、1toNという無限大の広がりをみせる「N」というオープン性があったからに他ならない。
とある。「とある」というのはもう忘れていたからw
ただ、やはり自分が寄稿した内容には多少のブレはあっても、軸足はズレていないと思う。
海外サービスが日本向けにローカライズする際には、その特異性・文化等々をきちんとマーケティング&リサーチしないとならない。逆もそのしかりだ。
というわけで、自分が何かサービスをやるときには留意しておきたいと思う。
[参考] 日本で伸び悩む海外発SNSの苦悩-FacebookとMySpaceが日本に浸透しない理由